Fire Bird【ニジガク3rdアルバム感想】

キズナエピソードのネタバレがあります。
















自由の翼

「Fire Bird」で見せるのは、今までも火はついていたけれど、大きく自由に燃やすことはなかった果林の情熱です。


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負けず嫌いなところだけはずっとブレてなくて可愛い


果林は自分の本当の気持ちを隠していたり、出さないようにしたりすることが多い。「Wish」でも「Fire Bird」でも、果林が今まで周りに見せないようにしていた姿が描かれています。


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メインストーリー1章より。周りは関係なく自分の中の目指す道を行きたいと言ってはいるが……


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キズナエピソード12話より。周囲のイメージに合わせて無理をしがち。勿論クールな果林もちゃんと果林だけど、それだけではない


目指したいものがあると言いつつも、自分の意思や希望を時々見せないでいる理由はキズナエピソードで語られています。


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キズナエピソード17話より。にしたって果林先輩の「ほどほど」はレベルがめちゃ高いですが


果林は自分の努力への自己評価を低く見ていますが、それは自分の中に「ほどほどにやるくらいがちょうどいい」という意識があったからでしょうか。「ほどほど」にやれば手痛く失敗することも、頑張りすぎて馬鹿を見ることもない。再び傷つくことを怖がるさまは「Wish」で見せた果林の姿に重なるところがあります。


自己評価にもう少し言及すると、果林は食事制限について「これくらいみんなやってるわ」と言っていますが、そつなく余裕にやっているような発言からはせつ菜が常に発しているような情熱的な熱さは感じにくい。これは「クールな朝香果林」を演出する意味合いもあると思いますが、トラウマを刺激しないよう無意識のうちに「私は熱くなんてないわ」とアピールをしていたのかもしれません。そうだとしたらちょっと可愛いですよね。


そんなわけで、本気だけどまだ心に枷が残っていた果林ですが、過去の自分ではなく(見せていなかった)新しい自分を受け入れてくれた"あなた"に触発されて、ファンの要望に応えてファンクラブの結成を決めます。
同好会には「ほどほど」にやっているメンバーなんていないし、熱すぎる果林を否定する空気もない。互いに高めあい、切磋琢磨できる環境は果林にとって最高の居場所で、だからそろそろ枷は外してもいいんじゃないかと。
そのあたりの感情は「Fire Bird」の歌詞にもつづられていますね。*1


もう籠の中の鳥はやめたのよ
高く高く自由に空を羽ばたいてる

理性なんて捨てて 本能のまま
そんな私を受け止めてくれたのよ






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自分のために頑張りたいという気持ちが強いのが果林の魅力の一つだと思います













ライブについてとか余談とか

・"Foo!"が可愛すぎてもう気が狂う。皆さんぼくと一緒にファルセットの練習をしましょう!(ライブ前日)

・超余談ですが、メインストーリー2章では既に十分上手いせつ菜が居残り練習をしていることに疑問を抱く果林が描かれていました。果林先輩にもいろいろな心境の変化があったのかなと想像を巡らせています。
果林なら情熱を持ってスクールアイドル活動に取り組んでいるせつ菜を見たら嬉しくなるだろうし、その理由なんてすぐに分かりそうなものですがここはもしかして突っ込んじゃいけないやつなのか。


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少年漫画に出てくるクールで才能は有るけどひねくれたライバルみたいな態度でちょっと面白い

*1:作詞は果林ではなく"あなた"な気もします。「Wish」にも同じことが言えますがちょっとお見通しが過ぎない?